入籍したカップルにとっての結婚報告は、お世話になった親族やゲストを招待して、結婚式・披露宴を挙げることが一般的です。
しかし、価値観の多様化や、昨今のコロナウィルスの影響により、ゲストを招待しての結婚式・披露宴を挙げない、所謂「ナシ婚」を選ぶカップルも増えています。
そのため、大々的に結婚式を挙げない場合に、どのように結婚報告をすればよいか、もしくは結婚報告をするべきなのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
結論としては、結婚式のある・なしに関係なく、お世話になった方々に対しては、結婚報告をすることがマナーでしょう。
結婚はプライベートのことだからと、職場では敢えて結婚報告しない方もいるようですが、結婚後は必要な事務手続きがあるので、あとで迷惑をかけてトラブルになる場合もあります。
そこで今回は、ナシ婚を選んだカップルが
- 結婚報告をするべき対象
- ナシ婚カップルでもスムーズに結婚報告できるツール
- 結婚報告をしたくないナシ婚カップルが注意するべき点
についてご紹介していきます。
- 結婚式を挙げる予定は無いけど、お世話になった人達への結婚報告だけはしておきたい
- 時間やお金を掛けずに、シンプルに結婚報告ができる方法はないかな?
- 結婚報告は面倒臭いのでナシにしたい
多様化する結婚に対する価値観
近年結婚しない男女が増えており、晩婚化も当たり前のようになってきました。
直近10年間で見ても婚姻組数は右肩下がりで、今年はコロナの影響の揺り戻しにより一時的に増加しますが、それ以降はまた年間50万組近くまで減っていくことが予想されています。
婚姻件数が減った理由としては、日本の少子化問題で人口が減少したことも挙げられますが、晩婚化が進んでいるのも大きいです。
どうしても若い年齢の方が結婚には踏み切りやすく、年齢を重ねてしまうとお相手に求める条件も厳しくなり、結婚の意思決定の判断も鈍ってしまいがちです。
また、結婚に対する考え方が、男女ともに変わってきました。
男性は趣味を楽しむことを優先し、家族を養うには経済的な不安があり結婚に踏み切れない方も多いです。女性の場合も、自由に使えるお金や時間を大切にし、キャリアアップを第一に考える方も増えてきました。また、結婚することによって環境が大きく変わることに不安があったり、子育てに不安を抱えている方も…。
そういった理由からも、結婚を意識するタイミングは遅くなり、晩婚化が進んでいます。
結婚後のイベントが多様化し、ナシ婚が増加傾向に
結婚に対しての考え方が変わってきているのと同様に、結婚報告に対する考え方も変わってきました。
以前の新婚カップルは先ず結婚式を挙げて、親族はもちろんお世話になった人や親しい友人を招待して、結婚報告を行うことが一般的でした。
現代では、結婚式のカタチも多様化しており、大勢のゲストを招待するパーティは開催せず、親族だけの食事会を行ったり、記念の写真撮影だけで式は挙げないカップルなどが、全体の半数近く存在します。
元々結婚式とは、お世話になった人達への感謝の気持ちを表すイベントであったのが、ブライダル業者の戦略や営業により、年々開催に掛かる費用が上昇傾向にあります。直近20年間で結婚式・披露宴の総費用単価は、約260万円→約360万円と、100万円も高くなっているのです。(ゼクシィ結婚トレンド調査より)
新婚カップルにとって、高い結婚式・披露宴の費用を払うよりは、予算を抑えて小規模の食事会や二人だけの挙式(海外挙式含む)や写真撮影だけで済ませようという考えは、一般的になりつつあります。
ナシ婚カップルにとって結婚報告は必要か
大々的に結婚式・披露宴を開催しない場合は、お世話になった人達への結婚報告は個別に対応をする必要があります。
ここで結婚報告をしない選択をしてしまうと、その後の人間関係に亀裂が入ってしまう可能性もあります。
では、具体的に結婚報告をしないと、どのような問題が起こるのか、本人との関係性別にご紹介します。
親への結婚報告をしない場合
どんなに面倒臭がりの場合でも、絶対に避けては通れないのが親への結婚報告です。
しかし、親への結婚報告は「反対されるに決まっているからしたくない」という方もいます。
もちろん成人している場合、法律的には親に結婚の許可を取る必要はありません。
ただし、結婚をすると後々両家が顔合わせをする機会もありますし、お相手や義理の両親のことを考えて、自分の親にはキチンと報告をする責任があります。
できれば祝福していただきたいところですが、親が反対する場合は、時間を掛けてでも結婚を納得してもらえる努力をするべきです。
おそらく親は、我が子の幸せを案じて反対をしている可能性が高いので、その気持ちを受け止めたうえで、親を安心させる努力をしましょう。
親に結婚報告をしない場合、親は「子供に裏切られた」と感じて、関係性が悪くなる可能性もあります。
親との関係が悪化してしまうと、もし何かあった時にも親を頼ることができなくなってしまいます。
最悪の場合、親子の縁を切られる可能性もあるため、例え反対される可能性があったとしても、親には結婚の報告をしておくことをおすすめします。
しかし、どうしても親に結婚が認められない場合は、その場で無理に認めてもらう必要もありません。
きちんと結婚報告をして、親の反対にも変わらない決意を示したうえで、時間を掛けてパートナーやふたりの決心の固さと覚悟の大きさを理解してもらいましょう。
職場への結婚報告をしない場合
結婚はプライベートなことなので、職場に結婚報告しないという考えもありますが、職場では通常結婚をした際には苗字の変更や社会保険の手続きなどが必要となります。
また、結婚をしたことで利用できる制度もありますので、経済面でも職場への結婚報告はしておくことをおすすめします。
職場への結婚報告を怠ると
- 年末調整で二重課税のリスクがある(戸籍上の名前と、提出する書類の名前が異なるため)
- 配偶者控除が受けられない可能性がある
- 将来受け取れるはずの遺族年金が受け取れない可能性がある
などのデメリットもあるため、職場への結婚報告はできる限り早めに対応しておきましょう。
どうしても結婚を周りに知られたくない場合
特別な事情があるなど、社内では結婚したことを周りに知られたくない場合に、結婚後も職場では旧姓のままで仕事を続けたい方もいらっしゃいます。
その際は、各種書類の手続きが必要な総務課には結婚報告をしたうえで、職場では旧姓のままで仕事を続けたい旨を相談してみるのもよいでしょう。
友人への結婚報告をしない場合
友人への結婚報告は、その間柄によって必要性は変わってきます。
特に仲が良い友人とは、食事などの機会で個別に結婚報告をしておき、付き合いが浅くて結婚報告をしたくない友人にはしなくても良いのではないでしょうか。
ここで注意する点は、仲の良い友人には早めに結婚報告をしておく必要があることです。もし、既に結婚報告をした友人から間接的に伝わってしまうと、あまり良い気持ちはしないでしょう。
逆に、交友関係が浅い友人にまで結婚報告をしてしまうと、相手を不快な気持ちにさせてしまう可能性もあります。(その友人が、結婚したくても何かしらの理由で結婚できない場合など)
絶対に結婚報告をした方が良いのは、友人の紹介で夫婦が出会った場合です。恋のキューピットになった友人には、夫婦揃って結婚報告をしましょう。おめでたいことなので、きっと喜んでいただけます。
夫婦を巡り合わせてくれた友人に対して結婚報告しないというのは、本人にとってとても寂しいものです。今後の人間関係を踏まえると結婚報告をしないのはナシでしょう。
ナシ婚カップルでも簡単に結婚報告ができる方法は
特に友人関係が広く、個別に結婚報告をしていると大変な手間がかかってしまう場合には、「結婚報告サービス」の活用がおススメです。
昔ながらのはがきによる結婚報告から、手軽に多数の知り合いに結婚報告ができるSNSなど、ご自身に合った結婚報告のカタチを見つけましょう。
結婚報告はがきを作成して個別に送る
最も一般的な、ナシ婚カップルにとっての結婚報告の方法は、ふたりの写真付きの結婚はがきを送ることです。
結婚の時期が年末に近い場合は、年賀状を結婚報告はがきの代わりに活用しても良いでしょう。
結婚報告はがきを送るメリットとしては、住所さえ分かれば誰の手にも確実に届けることができるため、年配の親族やお世話になった会社の上司などにも送りやすい点です。
逆に住所が分からなければ、結婚報告はがきを送ることはできません。
結婚報告はがきのひとつ、結婚式の招待状では、はがきを送る前に簡単な報告と結婚式に招待しても良いか(開催日のスケジュールなど)を確認することが一般的です。
しかしシンプルな結婚報告のはがきの場合は、送る前に口頭で結婚報告をしてしまうと、そもそもその後にはがきを送る意味が薄れてしまいます。
そのため、お世話になった方々への結婚報告は、最もフォーマルな形式である結婚報告はがきを送り、その他の同世代の友人などは、家の住所が分からなくても共有ができるSNSなどの活用をおすすめします。
InstagramやFacebookなどSNSへ投稿
若い新婚カップルにとって手軽にできる結婚報告は、InstagramやFacebookにふたりの写真と結婚の挨拶を投稿することです。
SNSを活用すれば、一度に大勢の友人に対して結婚報告を済ませることができる他、お祝いのコメントなども貰いやすいので、お手軽な結婚報告の方法として若いカップルの間で広まっています。
ただ、デメリットとしては、結婚報告をする範囲を指定しにくい点です。
普段から本当に親しい人とだけアカウントが繋がっている場合を除き、SNSでの結婚報告では広範囲の友人・知り合いが投稿を目にする可能性が高くなります。
中には、ふたりの結婚についてそれ程祝福する気持ちが湧かないような人にまで、幸せいっぱいの結婚報告が届いてしまいます。
そのため、SNSを使った結婚報告では、あまり幸せ自慢が過ぎないように、使用する写真も1~2枚程度に絞って投稿することをおすすめします。
結婚報告WEBサイトを作成する
PCやスマホで、簡単にふたりの結婚報告WEBサイトを作成できるサービスが、弊社が提供するサービス「マリレポ」です。
手軽に結婚報告ができる点がメリットのSNSとは違い、マリレポの結婚報告WEBサイトでは、おふたりのプロフィール情報や生い立ち、馴れ初めのストーリーなどの充実したコンテンツを使っての結婚報告が可能です。
- ご挨拶(定型文あり)
- プロフィール
- ヒストリー(生い立ちや馴れ初めを写真とテキストで紹介)
- Q&A
- ギャラリー
- スライドムービー
- ウェディングレジストリ(結婚祝いのための欲しい物リスト)
- (結婚式・ウェディングパーティー開催時の出欠フォーム)
WEBサイトの作成にはアカウント登録が必要ですが、無料でご利用いただけますので、SNSでの結婚報告では物足りないと感じる方は、是非マリレポでお洒落な結婚報告サイトを作ってご友人に送ってみてはいかがでしょうか?
結婚報告しないのはナシ!どうしてもしたくない場合はどうする?
結婚は人生の一つの節目です。挙式をする、しないは関係なく、親やお世話になった方、親しい友人に対してはきちんと結婚報告をするべきです。結婚報告はおめでたいことなので、ためらう必要はありません。
とはいえ、どうしても 結婚報告しない事情がある場合、夫婦でしっかり話し合い、意見が一致しているなら結婚報告しないのもありです。様々な事情がある夫婦もいますから、そこは成人した大人として話し合いをもって決めましょう。
その場合、会社勤めの方は、職場の人事や上司にだけは事前に相談しましょう。事務的な手続きや周りに知られないために事情を話しておくことがベストです。妊娠、退職などの場合にスムーズに進められるようにしておきましょう。
また、自分にとって大切な友人や親族にも事情を説明しておきましょう。万が一の際に相談に乗ってくれるはずです。結婚報告をするかしないかで、その相手との信頼関係に大きく影響してくることを覚えておきましょう。
二人で静かに結婚をし、生活していきたいと言う願いは工夫すれば叶えられます。結婚報告の内容を理解した上で歩んでください。
結婚報告はカタチよりも感謝の気持ちが大切
いかがでしたでしょうか?結婚報告しないのはアリなのかナシなのか解説しました。
基本的に結婚報告は親、職場、友人にするものです。ですが事情があり結婚報告をしない場合は夫婦で話し合って決めましょう。近年、結婚の形も変わり挙式をしない夫婦も増えました。親戚周りを夫婦で挨拶回り…というのも減りましたよね。
そこまで堅苦しく結婚報告をする必要がなくても、育ててくれた親やお世話になっている職場、仲がいい友人には結婚報告をするのは常識です。
厳かな結婚式・披露宴がなくても、これまでお世話になったことへの感謝の気持ちを込めて結婚報告をすれば、どんなカタチであっても祝福してもらえるケースが殆どなので、あまり深く考えずに報告してあげてくださいね。